掲載情報

月刊!スピリッツ (小学館 / 毎月27日頃発売) 2016年5月号~ 『共学高校のゲンジツ』 連載中
まんがライフSTORIA (竹書房 / 2016年03月30日発売) Vol.17 『制服あばんちゅーる』 終了

2011年12月9日

『太宰治な文学少女は川端康成を敵視する。』裏話

この同人誌『太宰治な文学少女は川端康成を敵視する。』は2011年10月30日のコミティア98で発表しました。
本来なら『どやデレ!』を同人誌として出す予定でしたが、『どやデレ!』は雑誌で出すことになりネームのストックが無い状態になりまして、急遽作ったものになります。

読書の秋ということで読書に絡めた話にしようというのは最初から考えていまして、それを頭に置きつつ書き始めましたが、思ったより時間が掛かりました。
当初の題名は『ちょっと地味な文学少女は太宰治の真似をする。』でして、それが表す通り太宰治の真似をする女の子の話でした。

でも真似となると頬杖の他にもう一つ太宰治の重要な要素である入水シーンは外せない。そうなると生き死にの話になってどうしても重くなるし、じゃあ、軽くする手段として、例えば少し茶化したりするとか、そういうのを入れようかと考えましたが、そういう茶化しは私は好きではないし、そもそもツマラナイしで、一から考え直しました。

そうなると出てくるのが、太宰治を語る上で外せないもう一つの要素、川端康成に対して送った手紙を使ってみようということで、物語の取っ掛かりとしてみました。

作中のヒロイン「津嶋ハル」の名前は太宰治の本名の姓「津嶋」と、太宰治の「治」は「ハル」とも読めますので、そこから取ってあります。
主人公の川端康成は最初は読みだけ同じで漢字は別のを当てていたのですが、ページ数の都合で漢字も同じに変更しました。その名残として、原稿用紙に書かれてある名前はカタカナのままになっています(笑

ちなみにこの「津嶋ハル」のキャラデザインはある作品に出てくるヒロインの没デザインです。伊丹氏が描いたこのキャラと動物ブローチが可愛く、没にするには惜しいなあと思っていたので本作で採用しました。
このキャラデザを没にしたそのある作品は…近々発表出来たらと思います。

2011年10月27日

特別読切『どやデレ!』について


なんと信じられないことですが、10月28日発売の株式会社 小学館発行「月刊!スピリッツ 12月号」に『どやデレ!』という8p読切が掲載されています。この作品に関わった一人として嬉しい限りですし、本当にありがたい事です。

このネタは半年前から書き直し続けていて、付き合いの長いネームでして、つい最近まで同人誌として発表する予定でした。


事の発端は2011年2月、ツンデレに変わる新しいデレを考えようということで伊丹氏と話し合っていたのですが(なんでそんな話になったのかは憶えてないけど…ッ)、その時に伊丹氏から出た案から発しています。いつも伊丹氏からアイデアを募ると、あまり面白くないことしか言わないので使えないのですが、これは素直に面白そうだなと感じました。その当時、ちょっとどや顔がブームになっていたのも手伝っていました。

しかし、ここからが長く、いざ書き始めてみると、どや顔部分が納得いかなかったり、途中、ページ数が16pになったり、はたまた連作になったり、10pになったりと、なんだかんだで半年以上迷走したネタでして、チョビチョビいじりつつ完成は7月までかかりました。
それでほんの9月までは10月コミティアの新刊の同人誌として出すつもりで事を進めてたのです。

それが、まあ、ひょんなことから小学館に目を付けられまして、こうして陽の当たるところに出ることになりました。実に幸運なネームです。

その関係で10月コミティアの新刊ネームは急遽また新たに書き下ろさなければいけなくなるのですが、それはまた別のお話の機会に…。

そして今、私が一番心配しているのは、この『どやデレ』というジャンルを他の誰かがすでにやっていないかということです。少し調べた限りだといないような感じですが…。もし被ってしまいましたらすみません。

このような作品ですが楽しんで頂けたら作者冥利につきます。

2011年9月29日

『登校電車』裏話

2011年8月14日のコミックマーケット80で発表した同人誌『登校電車』の裏話です。
いやー、この作品、これは色々有りまして本来なら5月に発表するものでした。ネーム自体は2月に書き上がっていまして余裕だったのですが、様々な不運が重なりまして8月にずれ込んでしまったという経緯があります。


位置づけ的には2010年11月に出した『少しは勘違いしなさいよ!』の続編に当たるものです。でも、この2つの話は明確に繋がってはいないので、これ単体でも十分に楽しめるものになっていると思います。
時系列的には『登校電車』は前作の後の話で、あの後、映画を見にいってその帰りに映画の売店でその映画に出てくるキャラクターキーホルダーを買ったという設定で、3pの1コマ目にぶら下げている描写を入れてみました。

この作品の最後のコマは空だけが映ってる構図になっています。これはItamiWorks史上初めての空エンドです。私がネームを切る際、信条がありまして、この空エンドだけは使わないぞというのがあります。
それを破ってしまいまして、でも、これは、本当に、このコマしか考えられなかった。悩みに悩みましたが、これがベストなのだろうと納得して出した次第です。次からは使いません。でも、また空エンドが出た場合は、おいおいおいッ、と突っ込んでください(笑

作画的には、とにかく伊丹氏が表紙の構図がなかなか決まらず苦しんでいた印象があります。あと電車はもう描きたくない描きたくないと喚きながら描いていました。

芳野は本当に動かしやすいキャラクターです。ついつい色々な話を思い浮かんでしまいます。ちなみに作中で芳野が伏見に伝授していた『舟を漕がない方法』ですが、実際に効果あります。窓のサッシがありましたらお試しください。

2011年7月23日

『少女は、故に魔物を狩る』について


『少女は、故に魔物を狩る』これは2008年に公開したWEB漫画『豆腐にまつわる、ある少女の話』と『紅茶が香る一つの閑話』を一つにまとめた同人誌です。
2008年の作品で今更感がありますけど、一度本にしたいと常々思っていた作品でようやく実現できてホッとしています。

この二作品をまとめたタイトル『少女は、故に魔物を狩る』は、今ならこの手の話はこういった題名になるといった感じでしょうか。
今見ると作画的にかなり稚拙ですが、ItamiWorksの原点になります。初めてコンビで描いた漫画なので思い出深いです。

2011年7月の現時点でItamiWorks最厚の同人誌になります。総ページ数60! まだ現物を見ていないので、一体どのくらいの厚さになっているか楽しみです。
ただそのおかげかページ数の関係で頒価が今までの300円ではなく700円になっています。

あと最後の2ページを使って伊丹氏が当時この二作品を描きはじめるに当たって描いたキャララフ案をこの同人誌に載せました。
いつもと違う高めの値段で少しビビッてますが、当日会場でお求めの際は十分ご注意ください。

2011年6月30日

ヴェニスの商人


劇団四季の「ヴェニスの商人」を見てきました。
演劇なんて中学か小学以来でして、いや~、面白かったです。
成人してから知ることのできる楽しさというか――席が舞台から近かったのもあるのか迫力がありました。

シェイクスピアは松岡和子訳の文庫本を10冊くらい読んでいるけど、実際演じている舞台を見るのは初めてで、すごく感激です。
あ~、こう動くんだ~、とか、いまいち文字だとわからない場面も舞台だと分かりやすい。

特にシャイロックを演じてた人が上手くてですね~、劇のポスターにもなってるくらいなんですがオーラが半端ない。
その影響で私の中ではシャイロックの口上を真似て物をいうのが今のマイブームで、周りの人には事あるごとにまたシャイロックかよ!と突っ込まれてます(笑

2011年4月30日

『あの…これ…私からです!』裏話

今回の裏話『あの…これ…私からです!』は2月13日のコミティア95で発表した同人誌です。
この作品はまさにバレンタインネタで攻めるぞ!という気分のもと進めました。


でも気分とやる気とは正反対に作業に取りかかると意外と難産でして、この8pのネタを完成するのに1ヶ月以上も掛かってしまいました。この作品の前――去年出した『手渡しバレンタイン』をちょっと意識しすぎたせいもあって、書いては直しての繰り返しで……ギリギリのところで形にすることが出来てホッとしています。

相変わらず作画のスケジュールがタイトで今回は結構ヤバメで落ちると思ったのですが――伊丹氏は最後のページは眠りながら描いていて、もう、限界かとマジで思いました…! 本当に印刷所のご厚意には大変助かってます。

このコミティア95で初めてポストカードを配ってます。今後もやるかどうかはわかりませんが、会場限定でなにかをやるというのはお祭り感がでて良いかも知れません。
あとサークルシートも作って、テーブルクロスの替わりに敷いてみたりと、今回の即売会ではいろんな事をチョロチョロと試みてみました。


『少しは勘違いしなさいよ!』から始まったこの『!』シリーズ――伊丹氏に言われて初めて気づきましたが、なんとタイトルの文字数が同じ12文字で同数だったのです!
これは本当に偶然で狙ったものではなく素直に驚きました。

来年の2月のコミティアに出るとしたら、おそらくまたバレンタイン本を出すと思います。やっぱりバレンタインというのは良いものです。ちなみに私はチョコなんて貰ったことありません。こんな渡され方をされてみたいものですよ(涙笑
次は渡す系ではなくて、もう少し違う切り口でやってみたいですね~。

2011年3月21日

『ボクはモテ男子じゃない!』裏話

この作品『ボクはモテ男子じゃない!』は2010年12月31日のコミックマーケット79で出しました。


ボクっ子を書きたいという欲求がまずありまして、当初は2008年12月に出した『記憶の図書館』に出てくる大井田 莉音のスピンアウト的な話にしようと思っていたのですが――ちなみに莉音もボクっ子です――まあ、なんというか、莉音だと名前を名乗った瞬間に女の子とバレてしまうので別のキャラにしました。つばさというのもかなりギリギリの名前ですが。

そして、つばさの後髪がすごく短いのは刈り上げてるのです。これはキャラデザの段階で伊丹氏に、もっと短く!もっと短くとリテイクをお願いしだいぶ無理をして頂いてデザインして貰いました。後髪が長いともうそれだけで女の子なんですよ。

あとバイト中のつばさの服装を、私としてはジーパンにスーパー支給のブルゾンで攻めたかったんですが、伊丹氏は学校ジャージがいいと、ここら辺はだいぶ揉めました。かなりの大揉めでしたね。3日くらい言い合って、お互い主張をしまくって、最後には口を聞かないくらいになりました。

一週間後に私が折れる形でジャージ案で決着がついて、まあ、進むわけですが、今見るとジャージで良かったと思ってます。

ジャージにすることによって、つばさの特殊な性格が引き立っていると感じます。

この話の肝は男だと思っていたら女の子だった! というのが最大の見せ場なのでかなり話の組み立て方は気をつけてます。

1p目でつばさが女の子とバレなかったかどうかそこだけが心配です。

ひかりとつばさの出会いの回想シーンで本みりんのくだりが入っていますが、最初は別のやりとりでした。

伊丹氏の提案でだったのですが、伊丹氏がおおかた作画をし終わっているときだったので(もっと早く言え!)、それを生かしながらやらなくちゃいけなく、ちょっと大変でした。一から描きなおしにすると締め切りがヤバくなると思いましたので。

でも最初のやりとりはちょっとシリアスだったので、これは本みりんにして正解だったかと。本当に本みりんは未成年じゃ買えないんですよ。

今の時代、中・高校生の料理研究部とかの人は本てりとかみりんタイプで我慢するんですかね…。


さて本みりんの件も大変でしたが何を隠そうタイトルが一番苦労しました。

意味不明なタイトルでは駄目だし、かといって、タイトルでネタバレしては元も子もない……という今までにない縛りだったので本当に悩みました。

『モテ男子』という単語をいれて、ささやかながらミスリードを誘ってみましたがタイトルとしての役割を果たせたかどうかは……その効果のほどはわかりません。私としてはこのタイトルは結構気に入ってたりします。

最近はオトコの娘勢力に押され気味なボクっ子ですが(ちなみにオトコの娘も好きです)、ボクっ子の時代もやってきて欲しいですね~。

次回は『あの…これ…私からです!』の裏話をしたいと思います。