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2011年3月21日

『ボクはモテ男子じゃない!』裏話

この作品『ボクはモテ男子じゃない!』は2010年12月31日のコミックマーケット79で出しました。


ボクっ子を書きたいという欲求がまずありまして、当初は2008年12月に出した『記憶の図書館』に出てくる大井田 莉音のスピンアウト的な話にしようと思っていたのですが――ちなみに莉音もボクっ子です――まあ、なんというか、莉音だと名前を名乗った瞬間に女の子とバレてしまうので別のキャラにしました。つばさというのもかなりギリギリの名前ですが。

そして、つばさの後髪がすごく短いのは刈り上げてるのです。これはキャラデザの段階で伊丹氏に、もっと短く!もっと短くとリテイクをお願いしだいぶ無理をして頂いてデザインして貰いました。後髪が長いともうそれだけで女の子なんですよ。

あとバイト中のつばさの服装を、私としてはジーパンにスーパー支給のブルゾンで攻めたかったんですが、伊丹氏は学校ジャージがいいと、ここら辺はだいぶ揉めました。かなりの大揉めでしたね。3日くらい言い合って、お互い主張をしまくって、最後には口を聞かないくらいになりました。

一週間後に私が折れる形でジャージ案で決着がついて、まあ、進むわけですが、今見るとジャージで良かったと思ってます。

ジャージにすることによって、つばさの特殊な性格が引き立っていると感じます。

この話の肝は男だと思っていたら女の子だった! というのが最大の見せ場なのでかなり話の組み立て方は気をつけてます。

1p目でつばさが女の子とバレなかったかどうかそこだけが心配です。

ひかりとつばさの出会いの回想シーンで本みりんのくだりが入っていますが、最初は別のやりとりでした。

伊丹氏の提案でだったのですが、伊丹氏がおおかた作画をし終わっているときだったので(もっと早く言え!)、それを生かしながらやらなくちゃいけなく、ちょっと大変でした。一から描きなおしにすると締め切りがヤバくなると思いましたので。

でも最初のやりとりはちょっとシリアスだったので、これは本みりんにして正解だったかと。本当に本みりんは未成年じゃ買えないんですよ。

今の時代、中・高校生の料理研究部とかの人は本てりとかみりんタイプで我慢するんですかね…。


さて本みりんの件も大変でしたが何を隠そうタイトルが一番苦労しました。

意味不明なタイトルでは駄目だし、かといって、タイトルでネタバレしては元も子もない……という今までにない縛りだったので本当に悩みました。

『モテ男子』という単語をいれて、ささやかながらミスリードを誘ってみましたがタイトルとしての役割を果たせたかどうかは……その効果のほどはわかりません。私としてはこのタイトルは結構気に入ってたりします。

最近はオトコの娘勢力に押され気味なボクっ子ですが(ちなみにオトコの娘も好きです)、ボクっ子の時代もやってきて欲しいですね~。

次回は『あの…これ…私からです!』の裏話をしたいと思います。