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2009年4月12日

『豆腐にまつわる、ある少女の話』裏話

初めまして、さぬいゆうと申します。
主に伊丹澄一氏の漫画作品の原作を担当しています。

日誌と銘打っていますし、しかも私の名前も入っていて、折角なのでこれからはちょびちょびと日誌的ななにかを書いていきたいと思います。
――といっても、伊丹氏のような絵は描けないし、ここで本を披露しても伊丹氏の絵が無ければ魅力が出ないような話――つまり読むに値しない――しか書けませんので、ここは一つ、語りネタとして原作者から見た作品の思い出話を綴っていこうと思います。

『豆腐にまつわる、ある少女の話』今更ヒストリー

この作品を読んだ人は、高確率でこう言います。なぜに豆腐!?――と……!

えっと、実はこの作品、過去に私が書いた『宇宙人と絹豆腐』という未発表ネーム――ごく短い期間、このネームを小説にしてウェブサイトに公開していた時期はありましたが――が大元になっています。

ざっくりとあらすじを言うと、豆腐屋の店主が作る絹豆腐『絹やわめ』が好きな女子高生宇宙人が、お店に通うという話です。

実を言うとこの『宇宙人と絹豆腐』が初めてネームを切った作品でして、完成にはすごく時間が掛かり、その構成力もいま見ると赤面物ですが、気に入っている作品です。

そんな感じで『宇宙人と絹豆腐』は個人的に思い入れがありまして、良い感じに時が経ったある日、もう一回、豆腐にまつわる話を書きたいという思いが湧いてきました。それで、舞台をそのままに設定を考え、刀・制服・少女と羅列していくうちに出来たのが、2007年3月脱稿の『守人は最後に豆腐を食す』で32ページのネームでした。

これはなぜかすぐに作画に回すことなく、そのままHDDの奥底に眠った状態で数ヶ月経過しました。

それから少しエピソードを切り詰めて24ページにしたのが、同年10月脱稿の『豆腐にまつわる、ある少女の話』になります。

当初は私自身が絵を描く予定だったのが、紆余曲折あり――この辺りのエピソードはまたの機会に……――伊丹氏が作画をやることになりました。

これが二人の第一作作品になり、いまに続いています。

ちなみにこの漫画、勘のいい人は気づいているかと思いますが、二人とも作中で名前を一度も呼び合っていません。人物設定する際にも最初から少女と少年の名前はつけませんでした。

これは昨今のアニメや漫画で会話中に名前を呼ぶ場面――1対1でも!――が多々見られるのが個人的に不自然だな、と思っているのでわざと名前を廃して物語を進めてみました。

この漫画のあらすじに載っている『錦織ミサキ』というのは伊丹氏が後日名付けたものです。少年の方は相変わらず名無しさんですが、私達は豆腐小僧と呼んでいます。

なぜ、この少女は豆腐が好きなのか――これは敢えて提示しなくても、作中からなんとなく察してくれれば、ありがたいです。

一応ありますが作中ではっきり提示していないものをグダグダ言うのも云い訳がましいので……すみません。

ちなみに特に前半のスーパー内の背景は私が下書きをしたこともあってか、かなりクオリティが低いです……すみません。

この作品の話はこれで終わりです。最後まで読んで頂いた方、ありがとうございます。

今度があれば折りを見て、つぎは『メガネが紡ぐ青い糸』の制作話を載せたいと思います。